01採用パンフレット・入社案内づくり
採用パンフレットの現状と今後の展望
●依然、需要が高い採用パンフレット
Web化、オンライン化、またリモート化が定着した昨今の採用シーンにおいても、
依然として需要の減ることがない「採用パンフレット、入社案内」の採用紙媒体。
企業説明会、合同説明会での手許資料として、また本人だけでなく両親、親族の情報共有性も重要で、
やはりスマホやPCだけでは伝えきれないことをしっかり補い、あまりある存在として価値を持つものです。
さらに言えば、採用企業と就活生・求職者間のコミュニケーションの在り方は、
デバイスを使ったデジタル情報だけでは全てを埋めきれるとは言えず、
むしろ手許にある採用パンフレット、入社案内のアナログ感は人間の基本的な感性と言えるものです。
弊社ではこのバランスの良いアナログ・デジタルのハイブリッドなメディア運用が、
採用効果のシナジーを高めるものと考えています。
これらを前提に、次項でこの採用パンフレット、入社案内づくりについて、
大企業、中堅・中小企業に分け、要点を説明します。
●大企業ならではの採用パンフレットのあり方
大企業は採用活動への予算的規模から、
投入する採用パンフレットが重厚だったり、情報量の多さからページ数も多く、
言わば“総合カタログ”的存在になることも珍しいことではなかったと言えます。
ところが大掛かりな企業説明会の開催をオンライン化することは、時節の環境に適合してはいるものの、
対面・集合開催の説明会とは、そのリアルな現場の緊張感や本気度が異なり、
就活生・求職者には、深い企業理解にはつながりにくく、エンゲージメントを得にくくなる傾向があります。
これをしっかり下支えし、理解不足をカバーするのが、採用パンフレットの大きな役割となります。
ここは重厚な量的規模感、威圧感を求めるより、オンライン時代だからこそ、採用パンフレットのクオリティ重視策をとるべきです。
実際社員になった時の自身を描ける、或いはその成長段階をイメージできる。
またそこではこの後にも触れていきますが、『企業ブランディング』の側面を語っていくことが、
大企業としてのプレステージを、就活生・求職者に強く訴求できることとなります。
そう言う意味では、人事・採用部門で一括する総花的な“総合カタログ”ではなく、
ある意味“カテゴリーカタログ”または”製品カタログ”、
つまり事業部、部門、支社・工場等、組織で細分化してする採用パンフレットが、
実は就活生・求職者に対し、その組織の生の声が伝わるという、大企業ならではの採用パンフレットのあり方だと言えます。
もちろん企業としてのアイデンティティを損なうことがあってはならないため、
CI、企業ブランド、また全社に共通するテーマは細分化しても通底させる必要があるでしょう。
以下弊社制作の全て東証一部上場、大手企業の作品です。
●中堅・中小企業の採用活動と採用パンフレット
中堅・中小企業の採用広報活動においては、その中心となるのが合同説明会、自社企業説明会、そしてインターンシップです。
巷の採用活動シーンにおいて、オンライン企業説明会も併用することが多くなったとはいえ、
やはり中堅・中小企業の場合、高くない知名度や存在感の薄さから集客力の期待は限定的。
そういう意味で、対面活動をいかに有効に機能させるか?
このキャスティングボートを握っているのが採用パンフレット、入社案内です。
前述大企業のそれとは異なり、自社のビジネスモデルや事業戦略の強み、その将来性をいかに語り、
入社後、共にそのビジョンの実現に向け、会社として社員をどのようにサポートしていくか?
また中堅・中小企業の場合、説明会後の選考過程での離脱、面接辞退、内定辞退が多い悩みがあります。
これはとりも直さず、企業理解・共感が伴っていないこと。つまり採用エンゲージメントに至っていないのです。
会社は小さくとも、大企業には負けない強み、充実した制度等含め、
やはり深い企業理解、共感に導く企業のプレゼンスを語り尽くし、就活生・求職者へ刷り込む企業側の熱意です。
つまり中堅・中小企業の採用パンフレット、入社案内は、これらの要件を軸にコンセプトを練り上げ、情報構成するとよいでしょう。
企業理解・共感を伴う採用活動さえできていれば、辞退はなかったかもしれない。。。
といった憂き目を味わうことだけは避けるべきです。
採用パンフレット6つの要点
ポイント01|採用パンフレットと採用サイト両面作戦
採用パンフレットは採用ナビや自社採用サイトとの連携が効果的です。
それらを効果的に活かす方法として、
1)最もオーソドックスな活かし方として、
採用サイトで企業説明会、インターンを告知し、対面、訪問した求職者に採用パンフレットを手渡す。
2)TV会議方式の企業説明会では、採用パンフレットや会社案内を郵送等で事前配布する。
3)さらにまずは就活生・求職者の企業研究・業界研究としての資料請求を採用サイトから受け、
採用パンフレット・会社案内を送付する。
4)高卒採用活動では、採用担当者の学校訪問での採用パンフレット持参は必須で、
生徒への配布と同時に採用パンフレットから採用サイトへの誘導を促します。
その際、QRコード経由でスマホサイトへ誘導するので、レスポンシブサイトは最早当然です。
これらのうち、2)3)の採用パンフレット、入社案内を事前送付する方式です。
就活生・求職者は採用パンフレットを自宅で受け取ることとなるため、
合説会場において多数の企業ブース訪問から、採用パンフレット・入社案内を、一気に入手するのとは異なり、
まさに自宅でじっくりと読み込む機会となります。
この機会は非常に重要で、採用サイトや動画では得られない、
手にとってページをめくり採用コンテンツ、企業情報に触れる機会です。
つまり、ここでいかに就活生・求職者に企業への好印象、延いては入社願望を引き出すか...ここに注力すべきでしょう。
ウケを狙う、学生が好む、明るい職場、楽しげな社員...これらを否定はしませんが、
少なくとも、これらだけ、といった軽薄短小なことは避けたいものです。
以下に採用パンフレットと採用サイトを連携した弊社制作の作品をご紹介します。
●オムニテクノ株式会社様の採用パンフレット作品ページ、実際に展開している採用サイトをご覧ください。●
ポイント02|採用ブランディングが大事
採用ブランディングといっても、採用活動用にブランドを築く、ということではなく、
あくまでも基盤とする企業ブランディングを採用コンセプトに通底させる、というものです。
ポイント01の最後でも言及しましたが、
採用パンフレットに求める要素で意外と多いのが、ウケを狙いたい、学生が好む、他社より目立ちたい...というリクエストです。
これだけでは企業の上っ面、表面のみをさらえただけのものとなってしまいます。
そこには「企業のアイデンティティ」(CI)、製品・サービスの強み、将来ビジョン等の要素や、
企業の差別的優位性を表す「企業ブランディング」は、ほとんど存在しません。
しかし、これらCIとブランディングを融合させ、例えばその中で社員がどう活躍するか?という切り口にすると、
同じ社員紹介でも、全く異なったものとなり、そこに明確な主張が存在します。
また別の切り口で、人材開発、キャリアアッププラン等、社員の成長をバックアップする制度を紹介し、
その中でキャリアアップした社員に登場してもらうと、説得力に大きな差が出ることは明白でしょう。
このように、社員紹介一つとっても企業ブランディングやCIに則った構成とすることで、就活生・求職者の企業理解に大きな差が出ます。
つまりこれが企業マターの『採用ブランディング』なのです。
実は採用ブランディングに基づく企業理解の深い浅いは、就活生・求職者のエンゲージメントに影響し、
結果的に忌み嫌われる内定辞退や入社後の早期退職にも影響を及ぼすものです。
このCIとなる企業理念と企業ブランディングを前面にダイレクトに打ち出し、それを媒体のコンセプトに仕立てたリクルートガイドの導入事例をご紹介します。CIを採用媒体で言及していく、しかもそのキーワードを全面に採り入れていくことは一見馴染みにくく、堅苦しいイメージを持たれそうですが、
媒体のコンテンツ設計やデザイン表現方法によっては、むしろ好感醸成や無形資産というブランドエクイティ形成につながる効果が期待できるほどです。
ポイント03|ワンソース・マルチユースでメディアミックスさせる
ポイント01とも関連するのですが、
採用パンフレット・入社案内と採用サイト、また採用動画、企業説明会ブースなど、
デザイン性はじめ、コピーなどの採用メッセージ、カラーコンセプトなど、メディアで異なることなく、
視覚要素、聴覚要素、それにブランドイメージを統一させることが重要です。
それによって就活生・求職者が様々な採用メディアに遭遇することでも、
統一したブランドイメージをインプリンティングすることを可能とします。
つまりワンソース・マルチユースの採用メディア展開が側面的、潜在的な企業理解を促進させることとなります。
しかしながらこれは特に難しいことではありません。
ただメディアごとに複数社の制作会社への委託となると、統一されないことが多く、表現やイメージが分断されることがあるため、
なるべく1社で完結できる制作会社選定をお奨めします。
因みに弊社アイムアンドカンパニーでは、複数メディアによるメディアミックスを得意としています。
●同社の採用パンフレット・採用サイトをご覧ください。●
ポイント04|採用もプレゼン効果?
弊社では数年前から採用戦略の提案として、会社説明会は「人事採用担当者のプレゼン機会」、
そこで使用するツールは「人事採用担当者のプレゼンツール」、と定義付けていましたが、この考え方は依然変わることはありません。
まさに採用活動も、営業パーソンのプレゼンテーションと同様の意識をもって臨まなければならないと提唱しています。
オフラインだけでなくオンラインであっても、そこで就活生や求職者に訴えていくのは、何ら変わりのないものであり、
ここで使用する採用パンフレットや各種採用ツールは、「人事採用担当者のプレゼンツール」として、位置付けられます。
人事採用担当者は、営業パーソンと同様、企業の重要なミッションを帯びており、
採用活動に臨む姿勢は、営業パーソンのプレゼンとなんら変わりない、という考え方です。
ポイント05|経営課題から考える採用ツールづくり
求める人材を計画通り獲得できることは、企業が持続可能な成長を遂げる証となります。
つまり企業経営と人材獲得は表裏一体であり、その結果の良し悪しは企業の存亡を左右する、といっても過言ではありません。
知名度のある大企業ならまだしも、
中堅・中小企業は経営課題として採用に取り組まないと、5年後、20年後のビジョンを描けない、
といったレベルで、自社の成長戦略と抱き合わせで人材獲得を考えるべきである、と考えます。
つまり採用ツール、採用パンフレットづくりは、人事採用担当の重要な仕事だから...と言って人事任せ、採用担当任せ、
と経営層が言っていたのでは、事業ビジョンや成長戦略もお題目だけの中身のないもの、と言えるかもしれません。
採用ツールづくりと言えども、全社挙げて、社長や経営層も積極的に参加するくらいの姿勢がほしいものです。
以下の作品は弊社にて携わった、社長自らがコンセプトメイクやビジュアル表現に関与された事例です。
就活生や求職者にはわかりにくい業種だけに、直接社長が語りかけるのは、とても強いメッセージのチカラを持ちます。
●第一カッター興業株式会社様の採用パンフレット作品ページ、実際に展開している採用サイトをご覧ください。●
ポイント06|抗菌加工の採用パンフレット
前項目の「オンラインの中での採用パンフレット」の囲みコラム“採用パンフレットを『抗菌加工』”でも触れた通り、このコロナ禍でのウイルス対策をモノとして、採用パンフレット・入社案内の要点のひとつに加えています。提供する企業サイドの安全訴求の企業姿勢を社会に示すことに加え、閲覧ユーザーの安全・安心も確保することにつながり、この時代、コトに加え価値を高める要素としてのモノの付加価値です。採用パンフレット・入社案内の抗菌処理も合わせてご相談ください。
【ご相談・お問合せ】採用パンフレット・各種採用ツール制作
●各種採用媒体・メディアのご相談
採用パンフレット、採用サイト、採用動画、採用向け会社案内、それぞれの制作にあたってのご相談、お問合せを承っております。
また前述のオンラインにおける非対面の採用メディア、採用サイト+採用動画、さらにその非対面下での採用パンフレット、会社案内づくり、また運用のあり方まで、ご相談対応いたします。
●対面専用の各種採用ツールご相談
採用合同説明会のブースデザイン、バックバナー、トップパネル、スタンドバナー、ポスター、チェアカバー、テーブルクロス等。
またそれに付随するブース内での視聴用動画、パンフレット、会社案内、採用サイトも含めトータルで対応いたします。
●採用ブランディングのご相談
さらに一歩進んで、採用活動における統合的なブランディング展開のご相談を承ります。現状分析に基づき戦略策定から採用メディア・媒体戦略までお任せください。
●オンラインセミナーも開催!【採用ツールづくりセミナー】
2022年新卒採用、高卒採用、また2021年採用、中途採用にも役立つ、【2022年版【採用ツール】 採用パンフレット・サイト・動画づくり】セミナーを開催しています。事前登録にて参加無料。オンラインセミナーですので、全国どこでもテレワーク、在宅勤務、出張先でも受講可能。PC、スマホ、タブレットさえあればOK。合わせてご利用ください。下記「アイム・オンラインセミナー」のバナーからお申込みいただけます。
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