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Create a LOGO DESIGN
01ロゴデザインの役割と効果
01ロゴデザインの役割と効果
ブランドの起源とロゴデザイン
中世ヨーロッパで放牧をしている家畜牛に対し、どこの所属の牛かを見分けるため、牛の臀部に自前のマークを焼印すること、これがいわゆるブランド(brand/一説ではburnedが起源とも?)の始まりと言われています。
この焼印の形状や大きさの違いが自前牛を識別するマークになり、その後これが企業や製品を表すロゴデザインとして定着したのではないか、とも言われています。
例えば戦国時代でいえば、戦の際に武士や兵隊はのぼりを掲げ、その藩の家紋の下、親方様への忠義と共に戦闘意識を高めることにつなげました。
我々日常の企業活動に置き換えてみると、社員や関係者が自分の所属する組織の存在をシンボルで認識し、そのシンボルの下に結束し、価値や目的を共有し、活動の基点とするものである、と言ったところでしょうか。
また愛社精神や企業への帰属意識を高めるものとしても、その効用は無意識の中に醸成されるものと考えられます。
以上の事から、ロゴデザインとブランディングは非常に親和性が高く、一体的に取り扱われることが多いと言えます。
ロゴデザインの要素
ロゴデザインには大きく二つの要素が含まれていると考えています。
その一つが、企業の理念や哲学・企業コンセプト、創業・歴史、事業の将来ビジョン等のCI(コーポレート・アイデンティティ)要素と、社会や市場に対して自社や製品・サービスの存在を発信し、ビジネスや様々なコミュニケーションシーンで、競合他社や他の組織・団体との差別性やプレゼンスを明確にする、いわゆるブランディング要素でしょう。
これは言い換えれば、企業や製品・サービスの絶対価値と相対価値を表し、この二つの要素を基礎に形状や色彩でシンボライズさせたものと言えます。
ロゴデザインのポジショニング
前項の通り、ロゴデザインは企業の「CI」と「ブランディング」、製品・サービスの「プロダクトブランド」という活動・行為の一つとして、大変重要なポジションを占めています。特にブランディングの中ではその企業を表すシンボルとして、顧客、取引業者や株主、社員、家族に至るまで、最も人々の眼に触れる機会、心理に浸透する機会が多く、その企業の製品・サービスのブランドイメージを最もダイレクトに伝えることのできる制作物です。
ブランディングのポジショニング
ではロゴデザインの要素の一つであるブランディングとの関係にもう少し触れておきます。
ブランディングを一言でいえば、「人々の心の中に"好感"という無形資産を形成させ、他との差別性を明確にし、その優位性を醸成させるもの」と会社案内 パンフレット専科では考えています。
この考え方の下にそれを体現し視覚化させたものに、ロゴデザインが存在するわけです。
またこの派生でロゴタイプ、コミュニケーションマーク、キャラクターなどのビジュアル要素と、言語化したタグラインやコミュニケーションワードなどのコンセプト要素が、体系的に展開されることとなります。
社会や市場に向けその存在を発信し、コミュニケートし、そこで他との違いや優位性を人々に感じ取ってもらう、ロゴデザインはブランディングの取組みの中で、最もその存在を強く表わしめる象徴的でクリエイティブな存在と言えます。
ロゴデザイン新規作成・刷新の機会
起業・新規事業立上げ
独立して起業する場合や事業拡張で新規事業の立上げの際、新規でロゴデザインを作成することとなります。特に起業時には知名度や製品・サービスの普及度が低いわけですから、体を表すロゴデザインの存在は大変重要です。市場やステークホルダーとの接点、コンタクトポイントになる力を持っていますし、そのパワーは絶大と考えます。起業したばかりなので、まだ先でいい...というのではあまりにも消極的ですし、その効用を理解していないことと言えます。
事業転換・世代交代
永年慣れ親しんできた旗印を刷新する、或いはブランドの刷新をする、いわゆるリブランディングの機会です。
企業の事業戦略や経営ビジョンを大きく転換させる、二代目社長への事業承継など、全面刷新や過去を継承しつつ一部刷新など、いずれもロゴデザインもリニューアルする機会です。
周年・創業記念
ご存知の通り、企業の創業記念で50周年とか、製品・サービスで10th Annivesaryとかよく眼にしますが、大抵ロゴデザインにして様々な媒体に表記しています。キャッチ―な体裁・デザインにしておけば、人々の意識に留まるし、それが以外とビジネスに直接・間接につながることもあります。「そんなに歴史があるんだ...」と気付きを与え、リスペクトにつながることもあります。
ロゴと各種広報媒体との親和性
ロゴデザインはCIや企業コンセプトをビジュアル化したビジュアル・アイデンティティ(VI)とも言えますが、その性質から会社案内や企業ホームページとの親和性が高いものです。その会社案内・企業ホームページは企業理念、企業ヒストリー、経営ビジョン、事業ドメイン・取扱い製品サービス...等が主たるコンテンツですので、両者の相性の良さは合理性があります。
もちろん法人営業や採用に寄った会社案内も多くはなってきましたが、会社案内・企業ホームページである以上、その主たるミッションにブレは無いと言えます。
それら以外にも、社内報・機関誌、また媒体ではありませんが、企業オフィスのエントランスデザイン・サイン看板類、社章・社旗、社有車マーキング、名刺・封筒・伝票類まで、ロゴデザインと表裏一体の制作物は意外と多く存在します。