02カタログの作成項目

カタログ作成のポイント

02カタログの作成項目

パンフレット専科では、作成するカタログに込めるお客様のご計画やリクエストを、具体化させ、顕在化させるため、お客様へのヒアリングの時間を大切にしています。
要件定義から企画・コンセプトを明確にし、使用目的やターゲットに最適化することはもちろん、
カタログは製品・サービスのブランディングを踏襲させたデザイン性やコンテンツづくり、
スペック<用紙・加工・印刷方法>等の要素も、その企業の事業やサービスの差別性を高め、ブランド価値を高める重要なファクターとして積極的に提案・導入しています。

企画・プランニング

ヒアリングと要件定義《カタログ作成プロジェクトの本質を顕在化させる》

プロジェクトのヒアリングは、制作受託後にお客様と本格的に接する最初の機会です。カタログの作成目的によりヒアリングのあり方は異なります。法人営業用カタログ、資料請求カタログ、DMカタログ、総合カタログ、・・・等々、カタログといえども、様々な目的、用途があります。まずユーザーがそのカタログを使って何を実現したいのかを、弊社の担当クリエイターが入念にお聞きし、その一つひとつを明確に定義していく機会です。

カタログ作成に必要な一般的要件
  • 【顧客のニーズ】 ⇒目的(営業・ブランディング・等)目標(数値目標・定性目標)、期待効果
  • 【現状認識】 ⇒製品特長、強み、ユーザーターゲット、業界でのポジション、ブランドイメージ、販売チャネル、価格・販売政策
  • 【マーケット認識】 ⇒マーケット規模、シェア、競合状況

    ただしここでは、弊社が企業理解、製品・サービス理解を齟齬なく行う機会であり、あくまでも顕在しているファクト情報の範囲です。ファクト情報だけでは本質を捉え、期待成果を掴むまでにはまだ不足です。

    企画・プランニング<顕在化した要件で設計図を描いていく>

    お客様へのヒアリングの結果を受け、カタログ作成の企画内容を固めていきます。ヒアリングで得られた情報、要件を整理して定義付けします。
    また一方でお客様企業の現状分析、業界マーケット分析・競合分析などマーケティング情報を交え、企画コンセプトを固めてまいります。
    そこからカタログ本体の検索性を高めるページ設計を行います。ユーザが求める情報に無駄なくスピーディにたどりつかせ、その特長、用途・目的、仕様・諸元が整理され、規格化され、使いやすさを発揮し、一方で美しいレイアウトを持ち製品やブランドに対する好感度を高めることができる。いわば機能・美を兼ね備え、ユーザの購入動機、反響動機に誘導するカタログの構造・骨格を練り上げます。
    またこの時点でデザインの基礎となるキービジュアルやコンセプトワードやコピーを立案します。

    プレゼンテーション

    プレゼンテーション《描いたカタログ設計図でお客様とゴールを共有》

    パンフレット専科ではカタログ作成のご担当者様や社内プロジェクトチームの方々に対して、プレゼンテーションを行うのはもちろんのことですが、製品やサービスの顔として付加価値を高め、ブランドイメージを高める企業戦略、営業戦略の一端を担うカタログづくりですので、やはり経営層、意思決定層の方々に直接お伝えする機会をいただくことを奨励しています。

    制作進行プロセス

    デザイン・レイアウト制作《デザインの魅力はブランド力向上、検索性向上》

    カタログ作成にあたって、弊社の精鋭グラフィックデザイナーにより企画目的、ターゲットに最適化したグラフィックをご提案します。ターゲットユーザーに対し、製品やサービス情報をスピーディに理解させ、製品価値を高め、製品のブランド力向上を図るデザイン性です。
    当然そこには、企業ブランディングやカラーコンセプトに基づいた色彩計画もビルトインさせます。
    またセールスパーソンが営業ツールとして使用されるカタログでは、エンドユーザのニーズに合わせ製品情報、スペックを迅速に検索できる機能性が重要ですが、それでいて製品ブランドとしてのアイデンティティや個性も訴求できるビジュアルイメージ、いわば機能と美しさを備えたカタログであるべきと考えます。
    機能に加え、その美しさ、際立つデザイン性が発揮できるカタログだからこそ、他社との差別力が発揮でき、エンドユーザが単に機械的にカタログを利用するのではなく、感性や情緒の中に御社のブランドイメージが形成されるいくものと考えます。
    また昨今では環境問題への取組みを積極推進している企業が増えたこともあり、抽象的で無機質なCG的デザイン性より、緑や青を中心とした優しい色合い、自然素材を使用したオーガニックなデザイン性のご要望が増えてまいりました。

    また製品が多数に及ぶことの多いカタログは、情報のカテゴライズと一定のテンプレート性も大事な要素です。デザイン性もさることながら、製品情報のレイアウト標準化、統一化によるユーザビリティを高める製品情報のレイアウト設計も、高品質なカタログ作成に強く求められます。

    カタログ表紙デザイン
    カタログの本文
    左:カタログの表紙デザイン、右:カタログの製品情報ページ

    デザイン性に優れたスタイリッシュ、且つ情報が整理され検索性に優れているカタログ。製品写真のクオリティもカタログの価値を高める。

    コピーライティング《ターゲットユーザの意思決定に強く作用するコピーづくり》

    ヒアリングや現状分析により、コンセプトワード、リードコピー、また製品仕様・スペックまで、カタログの最も重要な要素をクリエイティブしていきます。
    製品・サービス価値向上・ブランド力向上を目指すカタログ・・・等々、カタログの目的に応じ、様々なステークホルダー、ターゲットユーザの動機づけを促す、また人々の心に浸みいるコピーをご提案します。
    コピーとデザインの絶妙なマッチングにご期待ください。

    写真撮影《ビビッドな撮影写真はカタログの価値を高める》

    撮影によるオリジナルな写真・画像は、製品力、ブランドイメージ、製品価値を高め、カタログ作成にとって重要なコンテンツの一つです。従ってパンフレット専科では製品写真以外でもレンタルフォトや版権フリーフォトではなく、実写画像の使用を推奨しております。
    当社専属フォトグラファーにより人物、モデル、製品、食品、イメージカットなど現地撮影からスタジオ撮影まで、使用媒体、求めるクオリティなどあらゆる目的に応じて、デジタル撮影、フィルム撮影と最適な撮影方法をご提案します。ビビッドな写真でカタログのビジュアルを構成していきます。

    翻訳《ビジネスの国際化に伴うカタログの国際化を支援します。》

    あやしい日本語でのダイレクトEメールを受け取った際、我々はそのEメールにどのような反応をするでしょう?どんなに興味のあることでも恐らく絶対手を出さないと思います。
    そのようなことから逆もまた同様で、たどたどしい中国語や英語では現地のユーザに信頼は獲得できません。やはり卓越したネイティブ翻訳のカタログであることが、まずもって御社の海外戦略の第一歩です。
    英語、中国語、韓国語、フランス語・・・、様々な言語の翻訳をネイティブで対応いたします。日本語版カタログを外国語版に差替え制作、日本語・外国語両面併記のカタログ制作も効果的です。

    用紙選定《デザインだけでない製品やサービスの魅力を引き出す紙の魅力》

    カタログといえども、アートコート紙、マットコート紙のような一般流通紙の用紙選定では個性の訴求は万全ではありません。用紙一つの選定でイメージが大きく変わることがあり、カタログ紙面のデザインやコンテンツを少なからず引き立てる役割を担います。用紙の質感や触感の要素も、見る人に強い印象付けを発揮します。インキ発色の良し悪し、表面の質感で平滑紙・凹凸紙、光沢紙・マット紙(つや消し)、厚紙・薄紙、一般紙・ファンシー系の区分がありますが、製品やサービスのカラーやアイデンティティを強く表現する媒体ですので、用紙の選択にはこだわりを持ちたいものです。

    環境適合紙

    一般流通紙に比べ若干コストがかさむ品種もありますが、企業として環境や資源保護の取組観点から、環境適合紙をお薦めしています。パンフレット専科でも積極的にお客様への導入をご提案しております。

    古紙配合紙
    ●古紙配合紙

    古紙配合の割合で100%、70%、50%・・・等の配合率となり、それを作成したパンフレット、会社案内、カタログにそのマークを「Rマーク」として表記することができます。

    FSC紙
    ●FSC紙

    森林認証制度で認証されたFSC(Forest Stewardship Council)紙です。森林に由来する製品であることを保証された、環境配慮型の用紙で、適切な森林管理を行なっている林業者を支援し、ひいては世界の森林保全に貢献することになります。
    この認定を受けた用紙を使用する場合、図のFSCマークを印刷することができ、環境保全に取り組む企業姿勢を強調できます。
    FSC紙には一般流通紙から高級なファンシー系の用紙までラインナップが揃っており、複数の用紙から選択が可能です。

    ●非木材紙

    非木材紙とは木材以外の植物や農業副産物を原料としてつくられた紙のことです。
    非木材紙に使用される植物は成長が早く、二酸化炭素の吸収に優れているため環境保全に役立っています。
    印刷用紙としてはかなり高級ですが、高精細ではない用紙の質感、むしろ粗い手触り感が、温かみ、ナチュラルさ、ネイティブを表し、企業イメージ、製品イメージには最適です。ケナフ、バルキー、バガス等があります。

    色校正《最終仕上りのカラーシミュレーション》

    カタログのデザインやコンテンツが固まったら校正の最終段階になりますが、お客様から校了(校正終了)をいただいた後、色校正を行います。カタログで実際に使用する用紙に実際の印刷機に通して印刷仕上がりをご確認できますが、これを実機による「本紙色校正」といいます。弊社では平台色校正ではなく、実際使用する印刷機に実際使用する用紙を通す、実機による本紙色校正を採用しています。
    また専用紙にはなりますが、印刷機とカラーマッチングをしたプロッターという機械で印刷シミュレーションを行う方法をDDCP色校正(簡易色校正)といいます。ファンシー系、特殊紙を選ばれた場合、この色校正方法はお勧めしません。弊社では本紙色校正についてはオプション費用となり、DDCP色校正は標準で対応いたします。

    印刷《企画・プレゼンから始まったプロジェクトの集大成》

    カタログ制作プロジェクトの集大成である最終工程です。
    やはりカタログの作成目的、制作コンセプトによって様々な印刷方法をご提案します。
    通常の4色印刷に加え、特色(スポットカラー)と言われる、通常4色印刷では表わせない色表現で、4色印刷+1色・2色・3色...で印刷します。
    この特色の種類は、DICやパントーンで指定しますが、数種類のインキを練り合わせて色出しをするため、深みのある鮮やかな色合いを表現でき、金・銀・パールカラー・蛍光色などもこれに属します。 その他にも色の再現で色域の広さや、よりビビッドな色表現をする「RGB印刷」、綴じた用紙の対抗面への色写りを防止する速乾性インキを使用した「UV印刷」、このUV印刷の際、文字や塗りの箇所に透明インキを厚盛りすることで、盛り上がったエンボスの立体感をリアルに表現する「UV厚盛印刷」、ちなみにこのUV厚盛印刷(UV厚盛加工)は、インキに揮発性有機化合物(VOC)の配合をしないため、環境保全にも貢献できる印刷方法です。
    また印刷箇所にパールのような光沢感を醸し出すパール印刷、別珍や絨毯のような感触のフロッキー印刷など、その他にも様々な印刷方法があり、企画に応じた最適な方法をご提案します。

    環境適合印刷
    水なし印刷
    ●水なし印刷

    水なし印刷は、社会問題化している有害な廃液である揮発性有機化合物(VOC)が一切出ない印刷方法で、環境に優しい印刷方法です。水なし印刷の場合会社案内には水なし印刷シールを表示印刷します。

    植物性インキ
    ●植物性インキ

    植物性インキは、揮発性有機化合物(VOC)の配合を抑えた、もしくは全く含まない、環境保全に適したインキです。とりわけ石油系溶剤をまったく含まない「ノンVOC(揮発性有機溶剤)インキ」は「ベジタブルインキ」と呼ばれます。このインキで印刷した会社案内にはベジタブルインキマークを印刷し、環境に寄与する活動に取組む姿勢をPRすることができます。

    加工

    カタログに機能性や存在感を高める各種加工です。代表的な一部を紹介します。
    ポケットホルダー加工(タトウ)は前ページ「サイズ・形状とスタイル」でサンプル掲載した、カタログ本体にポケット加工を施すものです。リーフレットや手作り資料を収納させれば活用範囲が広がり、中長期的にはコストダウンにも寄与します。
    PP加工は表紙面に光沢(グロス)、つや消し(マット)のコーティング加工を施します。前述の用紙との組合せにより効果的となり、グロスPPで発色を高め、マットPPで発色を抑える効果を得られ、目的・用途に応じてカタログのデザイングレード感を向上させます。
    型抜き・トムソン加工は、カタログの表紙に円形や四角い穴をあけたり、角を丸くする形状にするなど、穴あけや型抜きをする加工です。
    箔押し加工はカタログ表紙によく施す加工ですが、金箔、銀箔の型押しをします。ロゴマークや社名、英文文字などを箔押しするケースが一般的です。
    UV厚盛加工です。印刷技術により印刷面(文字やオブジェクト)に物理的厚みをつけます。インキ中に光沢処理をしたり、厚盛部分にラメを入れたりもします。

    カタログ制作スケジュール

    弊社担当プロデューサーにて、策定された制作ロードマップに沿って、グラフィックデザイナー、コピーライター、カメラマンをリードして御社のカタログを作成していきます。
    工程としては標準的仕様の場合、概ね以下のチャート図の通りです。

    カタログ制作スケジュール
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