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01カタログのタイプ別作り方
01カタログのタイプ別作り方
中綴じタイプ
カタログの一般的スタイル
標準A4サイズで20ページ・40ページ・100ページ…会社案内やパンフレットとは異なり、多ページになるのがカタログの特長です。
その中でも30ページ以内のカタログであれば、この中綴じスタイルでの作成が適しているでしょう。(50、100ページ以上になると無線綴じが最適)
カタログの場合、顧客のオフィスや個人に備え付けさせることが多く、必要に応じてカタログからオーダーするという点では、パンフレットとは異なって高い検索性が重要です。
特に総合カタログにおいては、インデックスの存在や、それに沿ったカテゴライズがその検索性を決定づけます。
しかしながら検索性が高く、製品情報のカテゴライズや仕様が整理され、ユーザーの求める情報にスピーディーに行き着く、いわゆるカタログの必要条件は満たしていますが、企業や製品群のこだわり、その理念や自社製品の場合、その製品開発コンセプトやプロダクトブランディングに関しては、触れられてないことがしばしばです。
カタログと言えども、ファクト情報だけで網羅されていては、同種の取扱いをしている他社のカタログと何ら変わることなく、価格競争のスパイラルに陥るだけです。
中綴じポケットホルダー+ペラパンフレット タイプ
積極的なアプローチをするカタログのスタイル
ポケットホルダー加工のカタログです。このタイプでスタンダードなのは二つ折り見開きタイプ(4ページ)で、表紙を開いた右側ページにポケットを配置するスタイルです。このポケットに製品別情報のペラパンフレットを複数枚挿入させる建付けです。ペラパンフレットはA4サイズが一般的なので、ホルダー加工をする本体はA4より若干大き目のA4ワイドにします。前述のように中とじにして8ページ、12ページ…の最終ページにポケット加工をしてそこにペラパンフレットを挿入する、このスタイルも昨今では大変多くなりました。カタログを作成するスタイルとしては大変機能的です
このポケットホルダーのメリットは、製品やサービス情報やスペックが短期的に改定される見込みが高い場合、製品情報を全てペラパンフレットにしておいて、改定箇所のみ差し替えていく。このことで印刷加工費を最少に抑えることができ、初期コストが若干かかったとしても、中長期的にはコストダウンのメリットがあります。本体は製品コンセプト、製品サマリー情報・インデックス、企業情報など、中期的には変動しない情報で固めると、ペラパンフレットとの使い分けが明確になります。
用紙はポケットを配置する表紙になる面を、中面ページよりもコシのある厚手にします。 ポケット部に名刺スリットをつけること、ポケットを見開き左右両面に配置することも可能です。また会社ロゴデザインやキービジュアルになったシンボルをポケットの形状にすることも、カタログのデザイン的なアクセントになり大変効果的です。
無線綴じタイプ
総合カタログのスタンダード
製品点数が多くページ数が50ページ、100ページ以上となるカタログの場合、中綴じができない、もしくは中綴じできても週刊誌のような体裁になってしまうため、この場合はマチのある無線綴じ形式を選択するのがスマートです。(無線綴じ/針綴じや糸綴じをせず、専用糊で背を固めて綴じる方法)
このボリュームあるカタログでは製品の検索性はさらに重要度が高まります。カテゴリーやジャンル分けする「製品群-製品」が一般的ですが、目的や用途による大項目化もあり、この区分の仕分けが大型カタログの使い勝手を決める、といっても過言ではありません。またINDEXの配置、カタログ本体左右の小口(こぐち)をインデックス加工・タブ加工し、ユーザーが希望する製品にスピーディーに行き着く導線設計を行います。
ここで1点大事なことがあります。次項でも詳説しますが、ボリュームあるカタログの場合、検索性や情報構成の機能重視に偏り過ぎてしまう傾向にあります。目的・ターゲットへのコンテンツ最適化、使用シーンでの最適化、プロダクトブランディングやサービスブランドに触れないままでは、「仏作って魂入れず」になってしまいます。
規格外タイプ
既成にとらわれない非日常感
A4・B5等の規格以外のサイズ、形状のカタログです。サイズや形状は自由に設定でき、規格サイズや定型サイズが溢れているカタログ類の中では、非日常感と個性を強く発揮でき、ユーザに強い印象付けとブランドイメージ形成に作用します。
どうしても印刷や加工コストには影響しますが、そこさえクリアできれば様々な規格外サイズ、円形・楕円形・六角形...等の形状にチャレンジしてみるのも、業種や取扱い商品によってはおススメです。
お受験グッズのファッションブランド「キルシェ・ブリューテ」様の製品カタログ。
桜の花びらを型どった製品カタログ。お受験グッズだけに、”サクラサク”、の縁起のいい形状とカタログのコンセプト。
左画像はカタログの表紙。カタログ下部に取り付けてある金具は、”ハトメ”と言い、”ちょうつがい”のようなもの。
ここを中心に開くと、右画像ののように5枚の桜の花弁になる仕掛け。何という優雅さ。お受験ママの気持ちを鷲づかみしてしまう。
もはや規格外カタログを超越し、究極のブランディングカタログといっても過言ではない。