01"日本仕様"会社案内・パンフレットづくり
風土・文化・習慣・生活様式等、様々な要素で日本にフィットさせること。
日本に進出を果たした、もしくはこれから進出する企業様からの、会社案内、パンフレット、カタログ、WEBサイト等の制作オファーが、昨今多くなってまいりました。
用途は日常の営業活動で商談に使用する、或いはトップセールスで使用するのみならず、展示会出展時の使用、DM、資料請求など様々です。
一般的に多いケースは、本国で使用している会社案内やパンフレット等の媒体を、そのまま日本語に翻訳して使用するものです。
本国の責任者の方々に加え、日本現地スタッフ、堪能な通訳スタッフの方々がおられますので、いわゆる”怪しい日本語”にはならないと思いますが、ストレートに日本語訳しただけでは、日本人ターゲットに、うまく理解と共感を得られるかは疑問です。
まずターゲットのペルソナやニーズを踏まえる現状分析、マーケット分析は、いかなる場合にも必須と考えます。
さらに本国と日本の風土や文化、商習慣等も分析対象とし、BtoC製品・サービスであれば、日本人の生活様式・生活習慣にまで考察が必要な場合もあります。
用途・目的を見極め、日本市場で競争力を発揮する仕様のコンテンツに仕立てることは、まずもって最重要です。
次にレイアウトやデザイン性です。
同じく本国で使用している会社案内やパンフレット・カタログ等の媒体のデザイン踏襲のケースです。
「グローバル展開支援!海外で営業に効くパンフレットデザイン。」でも言及した通り、我々日本人は、外国人との比較で、整然と規則正しく、安定感のあるデザインを好みます。従って欧米で比較的多いフレキシブルさ、アーティスティックさ、ブランドイメージ前面押し出し感が、日本人ターゲットにうまくフィットするか?ここはよく事前のリサーチが求められます。
02ブランディングとトーンアンドマナー
本国で構築されたCIやVIに基づき作られた、会社案内やパンフレットの日本語差替え版であれば、ブランディングはそのまま保てますが、日本にて日本仕様の会社案内・パンフレットを新たに作成する場合、特に強く配慮するのがVI基準やブランディングです。
中には強烈な拘束力をもって、全く弊社の自由度がきかないほど、詳細な設計や細かなあしらい、パーツ素材に至るまで制御されることもあります。海外企業ならではといえます。
とはいえ、弊社にご依頼いただく以上、一定の日本仕様を期待される場合もあり、その場合は可能な限り隙間を見出し、オリジナルのブランディングを損なわない、親和性の高いデザイン表現を提案いたします。
本国で作成されたブランドマニュアルを参照し、制作レベルに反映するのが最も適しているといえます。
ロゴマーク、社名書体、製品ブランドロゴ、タグライン、ブランドメッセージ、キャラクター、キービジュアル、コーポレートカラー…、様々な企業や製品・サービスのブランド方針を遵守するだけでなく、様々なデザインマテリアル、表現方法のトーンアンドマナーに至るまで、細心の配慮をしたクリエイティブ制作を提供いたします。
03実践導入事例に見る日本進出企業の会社案内・パンフレットづくり
Case-01 フォンテラジャパン株式会社 様
日本でのビジネス展開に最適化
ニュージーランド最大手の乳業メーカー。
日本進出での商社としての事業展開を推進するにあたって、本国から日本への乳製品輸出に伴う販路確保、協業、取扱い代理業確保等のビジネス展開に使用する商談・紹介用の企業案内、会社案内パンフレットの制作事例です。
本国でのVIマニュアルを遵守するとともに、世界中に事業展開を図っているグローバルな大手乳業ブランドとして、日本に巧みにフィットした企業ブランディングやコンテンツチューニングで、渾身の会社案内パンフレットに仕上げています。
いい意味で外資系企業らしくないデザイン性の企業パンフレット
本国の大規模な本社紹介も控えめに、実はレイアウト・デザイン全般に、日本のビジネスパーソンに馴染みやすい工夫をしている。これにより日本進出でのビジネス展開をスムーズに、日本の商習慣や風土にフィットしたパンフレット構成とした。
Case-02 RITA株式会社 様
輸入代理店展開による外資系企業の市場開拓向けパンフレット作成実績
スペインに本社があり世界中に導入実績のあるZumex社の初の日本進出を支える日本総販売の輸入代理店である同社様。
この度日本市場の開拓・販路拡大計画の下、業務用ジューサー機器の導入を行う企業様のパンフレット制作事例です。
Case-03 シンクロン・ジャパン株式会社 様
可視化しにくい製品群の企業間取引を狙った営業パンフレット作成
本国はアメリカで、ヨーロッパ諸から国東アジアにグローバルにIT事業を展開する多国籍企業の日本法人です。日本の流通業やサプライチェーン向けにチューニングされた上に、日本ではアメリカをはじめとする海外ほど普及していないため、日本企業には比較的馴染みが低いシステムの拡張戦略。
確かに難解なシステムではないものの、そのまま製品情報をヒアリングしただけでは、弊社においても製品パッケージの紹介をするだけに終始してしまい、特徴や差別性だけでなく、見えにくい・分かりにくい製品について、ユーザーが直感的に理解でき、またユーザーが自社の業務にいかにソリューションとして組み込めるのか。
この課題に対し弊社ではは広告的に営業的に得られる利益、削減できるコストやメリットを、直観的に訴求する、企業間取引を狙った営業パンフレット作成事例です。
本国や海外でも表現しなかった、商談アプローチのコンテンツを、日本市場の特性を見極め、ユーザーのインサイトに踏み込み、ファシリテーションする視点で分析し、その製品の特徴を可視化する手法をパンフレット全面に打出すこととした。
パンフレットの表紙(手前)とウラ表紙(奥)
表紙側は(+)の型抜き、ウラ表紙側は(ー)の型抜き加工(穴あき加工)を施している。この加工がこのパンフレットの象徴的なエポックとなっている。
パンフレット表紙を開いた見開きページ
(+)の型抜きがなされた表紙を開いた見開きページ(左ページの中心部)には、同社様のシステムを導入してプラス=<増加・向上>になる要素を数値で見える化し、パンフレットコンテンツに高い直感性を持たせた。
パンフレット ウラ表紙を開いたページ
(ー)の型抜きがなされたウラ表紙を開いたページ(右ページの中心部)には、同社様のシステムを導入してマイナス=<削減・省力化>になる要素を数値で見える化し、こちらも瞬時に効果を認識させ、それを踏まえてシステムの具体的な要素・仕様に商談を進めていく。
8ページパンフレットの中心ページ(P4-P5)はシステムのコアコンテンツ
同社様のシステム導入で、増加・向上するメリットと、削減・低減するメリットのそれぞれの行きつく先は、同社様の主力製品であるシステム・ソフトウエアのソリューション内容や仕様を紹介する。
パンフレット自体が表紙・ウラ表紙から、それぞれ有機的にプラスとマイナスの特徴を体験させる、言わばそのエクスペリエンスを企業ブランディングとしてユーザーへのアプローチとした。