01福祉施設といえども営業力・集客力
施設会社案内・Webの現状
昨今、福祉施設関係のお客様からの、施設会社案内、法人施設パンフレットやWebサイトをつくりたい、或いは作り替えたい、というお問合せが増えてきました。その目的とするところは、入所対象者への案内用・広報用だけでなく、職員採用にも使いたい、とのご要望です。
現状お使いの施設会社案内を拝見すると、施設情報、設備紹介、施設の一日・一年の行事などの記事に、施設内や行事の写真を載せた、いわゆる定番従来型のものが多く見受けられます。
はたしてこれからの広報活動を行う主力媒体がこのレベルで良いのでしょうか?
福祉施設をめぐる経営環境や運営課題
例えば老人福祉系であれば、急速な高齢化に伴う入所施設の不足、都市部では人気施設への入所希望の偏り、一方で慢性的職員不足、また保育施設では、都市部で施設不足による待機児童問題や過当競争、地方では定員割れなどといった諸問題に直面しています。さらに福祉法人や認可施設に加え、国の政策特区、規制緩和による民間参入の推進は、福祉施設の経営環境に少なからず影響を及ぼし、中長期的には、市場環境の見通しすら不透明になっていくと考えられます。
営業・集客を目的とする施設広報媒体
この様な状況下では、もはや従来型の施設会社案内では効果は限定的です。これまでは経営努力や営業活動という能動的アクションからは距離があったと思います。しかし、これからは施設会社案内やWebサイトも、将来にわたって確実に入所者を集客する、また一方で、優秀な職員を採用し定着させる、といった運営課題を側面的に支援する媒体として効果を発揮するものと考えています。
02集客に活かせる施設会社案内・Web
一般民間企業と同様の概念でつくる
弊社のご提案する施設会社案内づくりは、製造業や不動産、流通、ICTシステムなど一般企業の会社案内づくりとなんら変わりはありません。むしろ福祉施設だから特殊という概念を持つことの方が危険です。ともすればこれまでは横並び業界で、半官半民の競争原理があまり無い事業でしたが、前述の通り、環境の変革でもはや積極的に「集客」という概念で、マーケットにリーチしていく姿勢が重要になってきました。
共感を得られる施設会社案内
これまで弊社で携わった福祉施設の案件で、やはり直接に間接に入所対象者を集客することを目的にされることが多いようです。実際の作成にあたっての心得として、顕在化している情報、いわゆる表に出ている情報だけでは、本当の施設の特長・ウリとなることは伝えれません。法律や規定で縛られている業界だけに、個性や独自性とは縁遠いと思われがちなのですが、それでは弊社の存在価値はありません。立地環境、周辺環境から商圏分析、事業・運営方針、他施設との差別性・優位性、施設長様・職員様について、もちろん設備や行事についても、深くリサーチ・ヒアリング・分析を行います。そこから施設のブランディングや潜在的価値にも触れ、顕在化させ、ターゲットとなる潜在入所者に理解と共感を得るコンテンツづくりを行っていきます。
集客力を発揮する施設ホームページ制作
特にWebサイトを含めた集客の場合、アクセスや誘導も促進し、市場に存在する潜在ユーザーにもリーチできる、もちろん施設会社案内で作成したコンテンツ・デザインを、巧みにWeb化したサイト設計で、資料請求や問合せでクロージングできる施設会社案内との相乗効果を狙います。
後述する項目4の「社会福祉の施設会社案内・Webのお客様事例紹介」の具体的事例を、ぜひご覧ください。
03採用に活かす施設会社案内・Web
人手不足での職員採用活動支援
福祉事業だけでなく、一般企業でも社員採用に苦慮する時代です。そんな時代だから何をやっても…、と無策では益々状況は悪化します。弊社では採用条件、職場環境、人材教育・キャリアアッププランなどの中身に言及できる立場ではありませんが、施設の魅力、職場の好環境、キャリアアップ施策など、施設で規定されている採用・定着対策を最大限にクローズアップし、この施設に強い興味を持ち、そこからここで働きたいというモチベーションに転換させていく、採用媒体づくりを支援します。採用パンフレット、採用Webサイトと、施設求人市場に存在する求職者へリーチするWebスキーム、また社会福祉施設などを対象とした、合同説明会なども視野においた、採用パンフレットづくりにも、卓越したクリエイティブをご提供いたします。
04社会福祉施設のお客様事例紹介
社会福祉法人 戸田市社会福祉事業団 様 / 社会福祉施設
ご相談内容
- 入所自体は常に満床であるが、それに甘んずることなく、常に入りたい施設としてのポジションニングをリードしていきたい。
- 業界は人材の確保が非常に難しい。採用は施設にとって生命線。充実した採用効果の高い採用媒体がほしい。
- 地域に密着した地域No.1の福祉施設としての存在を確立させたい。
職員のモチベーションアップが家族にも波及。求職者も働きたい志願が増加。
ヒアリングからの現状分析と要件
- ターゲットは埼玉県戸田市内、並びに周辺地域。しかしながら口コミもあり都内や隣県からも入所希望者が存在する。ただし現状では満床状態が続いているため、集客対策もさることながら、戸田にこんな誇れる施設があるというプレゼンス、存在価値を発信したいというご要望。
- 規模や福祉事業の業務領域の広さから、まさに名実ともに地域No.1の福祉施設。しかしながら現状では、その存在感のある施設案内、Webサイトにはなっていない。
- このような存在感ある施設なのに、現状では採用活動では苦戦を強いられている。一度入社すれば定着は決して悪くないので、やはり当施設の存在を求職者にリーチできる訴求力ある媒体、それを露出する仕組みが必要。
デザイン・コンテンツの組立て-01
戸田市に根ざした代表的事業所としての存在、またブランディングに視点を置いた価値を発信できる施設会社案内やWeb制作とする。
デザイン・コンテンツの組立て-02
職員採用は施設会社案内とは同化させず、別媒体もしくは、会社案内や施設Webサイトからは一定の独立性を持たせたコンテンツに仕立て、他の施設ではやらない強い独自性と差別性を持った採用パンフレット、またそのコンテンツをベースとした採用Webサイトとして提案した。その際統一したブランディングの思想、集客(=求職者)という概念は、採用といえども同様の考え方で臨む。
デザイン・コンテンツの組立て-03
デザインの基本に、自治体としてはユニークな戸田市のロゴマークを採用。その形状をモチーフとして紙面全体に表現した。ロゴに慣れ親しんだ戸田市民であれば、自然に受け入れられ、地域に根ざす密着性を訴求した。
デザイン・コンテンツの組立て-04
地域を代表するモチーフの一つ、戸田ボート場をクローズアップ。駄目押しと言える位に地域性を打ち出した。
自然光を取り入れた明るい施設環境、その中でともすれば暗いイメージの老人施設なのに、若くハツラツとした男女の職員さん、その影響を受けた元気な入所者の方々。これは他施設とは大きく異なる点であること。ここを全面に押し出すデザインに仕上げることを提案。
施設会社案内の制作実績
福祉施設では珍しいアーチ形のダイナミックで芸術性溢れる施設外観を、表紙にシンボリックに表現した。表紙を開いた最初の見開きには、戸田市を象徴する利根川の写真で飾り、地域に根ざす施設のプレゼンスを示した。
施設採用パンフレット
「あなたの想いを育む福祉の杜へ。」を就活生に手書きメッセージで贈る。施設内は若くてエネルギッシュな職場。職員はイキイキと楽しく働く姿を見せる。全ページに登場する胸に”福”と入ったキャラクターも、一緒に就活生を誘う。
施設Webサイト
施設オフィシャルサイト
会社案内より一足早く新しいブランディングでリニューアルを終えた。ここには採用パンフレットで登場した愛すべきキャラクター「と~ぷく」はTOPページの主役を務める。
施設リクルートサイト
TOPページの水彩調ハートイメージと就活生への心を込めたメッセージは、採用パンフレットと統一デザイン・コンテンツでメディアミックスを実現した。
効果の検証
- 施設会社案内、Webサイト、採用パンフレット、採用Webサイトの4媒体制作展開となったが、戸田市ロゴをモチーフとしたデザイン性で、全てに一気通貫の地域ブランドを強く浸透させることができた。
- 採用サイト、採用パンフレットの職員参加型で、手作り感のあるイメージ作りは、職員様のモチベーション向上と若くて和やかでアットホームな職場の印象を発信でき、職員採用に「働きたい」求職者が確実に増加した。
- CMS導入で職員全員が競ってブログづくりに参加、入所希望や問合せが増えただけでなく、介護相談や同業の視察希望など、過去に無かった反響があり、地域の代表的事業としての存在意義が高まった。
社会福祉法人 戸田社会福祉事業団様 法人情報
- 所在地:埼玉県戸田市大字上戸田5番地の4 小松和東上野ビル502号
- 事業内容:指定介護老人福祉施設、短期入所生活介護、通所介護、居宅介護支援事業
- 設立:平成9年7月1日
- Webサイト:オフィシャルサイト http://www.toda-fukushinomori.or.jp/