01コーポレートブランディングで企業価値を高める
【導入企業】株式会社タカヤマ 様
汚泥処理の一元管理、廃棄物の清掃から収集運搬・処分まで、有機汚泥処理の一貫したサービスを提供する企業。環境事業としてエコビジネス、リサイクルビジネスのリーディングカンパニーを目指し、地域に根差す社会貢献と環境への取組みを、実に積極的に行っている。
品質優良企業として埼玉県知事賞の受賞はじめ、様々な栄誉に輝き、名実共に優良企業として発展・進化を遂げている。
会社情報
所在地/ 埼玉県所沢市
業 種/ 産業廃棄物取扱い、エコビジネス、リサイクルビジネス
社員数/115名
拠 点/工場:埼玉県・福島県、営業所:神奈川県厚木市
コーポレートブランディングのプロデュース
導入の経緯
「奢りではない、業界イメージを明るく爽やかにするパイオニアでありたい。」
ここまで具体的ではなかったが、約10年前に弊社との出会いで、この想いを語られた。
当初は企業パンフレットとコーポレートWebを、このような想いをもって全面刷新したいというご要望。であれば、いっその事ブランディングにより社会への発信力を力強くし、明確なメッセージを唱えては、という弊社からの進言に、言わば業界イメージ一新のコーポレートブラディングに取組んだ。
ここで築いたブランドエッセンスを以降で作成する企業パンフレット、Web、その他様々な媒体に”どこを切ってもタカヤマ”でそのプレゼンスを高めることを提案、全面的に採用され導入を図ることとなった。
企業ロゴのコンセプトとマークデザイン
有機的でフレキシブルでユニークな形状の3つの輪は、「タカヤマ(企業)」「人(地域・生産者・行政)」「自然」を象徴しています。それぞれが重なり交わり合うことで、「資源をつなぐ・後世へつなぐ」という「ECOJOIN」のコンセプトを表し、それぞれが共生・共存しながら未来を創造していく様を表しています。
タグラインのコンセプトと表記
【タグライン(日本文)】は”つなげて活かす、創意のエコロジー”をコンセプトに、長く「有機善循環」をスローガンとしてきた同社様は、これまでの考え方を一歩推し進め、前例や既成概念に捉われない独創的な取り組みを創造し、従来型のエコロジーのみならず、より積極的に資源を活用した、未来につなぐ資源循環型の取り組みをこのセンテンスで表しました。
【タグライン(英文)】 「join up the circle」は「循環の輪に加わる」、「流れに身をゆだねる」という思想を慣用的に表現しています。 同社様提唱の「循環型社会」を、さらに積極的に高め、身をゆだねることから「任せてほしい」という力強いメッセージが込められています。
「join up」という若々しい語感には、若いパワーで溢れる社風と勢いを表しています。
どこを切っても”タカヤマ”
このように、コーポレートブランディングを核にしたコンセプト立ては、ゆるぎなく、終始一貫その精神や理念を携えることを可能とします。まさにこのことが「どこを切ってもタカヤマ」をなし、そこに企業哲学やその想いである「業界のリーディングカンパニーでありたい」を分断なく貫くことを実現しています。
02初代企業パンフレットと企業Web&事業Web
コーポレートブラディングがギッシリ詰まった媒体
企業パンフレット
「join up the circle」、”つなげて活かす、創意のエコロジー”の志を具体的に視覚化し、デザインとして表した主体が企業パンフレットです。
初代企業パンフレットとして約10年の時を経ましたが、今でも全く古さを感じないどころか、むしろ今見てもその完成度の高さを誇るものとなっています。
それはとりもなおさず、企業ブランディングに対し、そのインサイトに深く切込み諸々の要素を顕在化させ、且つそれを真摯に丁寧に明確に定義していったことに外なりません。
実に明るく爽やかな色遣い、紙面構成やデザイン性が、業界イメージを根底から覆す所以となった逸品であると言えます。
企業Web・事業WebのTOP
企業パンフレットを理論的根拠とし、ブランドイメージ、コンテンツ、デザイン性、 さらには語彙表現の隅々に至るまで、その精神を極めました。
一方事業Webの「汚泥.jp」として従来からの商用サイトのポジショニングを更に発展させ、マーケティングオートメーション(MA)を具現化したWebツールとして生まれ変わりました。
03”遊び心”のDM作戦と営業活動、採用や展示化にも
環境洗隊「タカヤマン」参上!
数千の見込み客リストを持つ同社様では、過去これまで数回にわたってDM作戦を実施してきた。一定の顧客獲得の成果があったが、今回は少々趣向を凝らし、これまでとは異なる手法で実行したいというリクエスト。
営業部門の若手の方々がプロジェクトチーム(PT)の中心だが、PTと弊社との合同ミーティングの席上の様を見て、社員方々をレンジャー戦隊をイメージさせる青・赤・黄・ピンク...の戦士に見立て、それを「環境戦隊タカヤマン」と命名提案し採用いただいた。
まずはDMリーフレット用としてスーツ姿と作業ユニフォーム服姿の2パターンを撮影・バーチャルグラフィック処理にて制作、戦士にはそれぞれ業務の現場で使用する代表的な器具を持って登場いただいた。
因みに着用している作業ユニフォームは、弊社にてデザイン・プロデュースした同社様のオフィシャルユニフォームです。
DM+Webの営業活動もMAの一環
ここまで遊んだリーフレットのデザイン・コンテンツを、開封されないままでは意味が無い、ということで今回初めて透明封筒を起用しました。
好奇心を持った見込み客を特設Webへも誘導し、そこから事業Web(汚泥.jp)や企業Webサイトへと遷移させる戦術も立案、「環境戦隊タカヤマン」特設サイト<http://www.takayaman.jp/>を立上げ、ミニマルなクロスメディアプロモーションを実現した。
実際DM投入後、反響・問合せ件数が過去最も多く、有効面談につながる商談機会を創出し、定期契約等の実績にもつながり、マーケティングオートメーション(MA)で実践的に運営がなされることとなった。
新卒採用説明会や展示会にも参上!
新卒合同説明会に出展されるという情報に、タカヤマンポスターを作成し説明会場にタカヤマンを参上させてみては、というサジェストに共感いただいた。
就活メディアに出稿しエントリーさせる過程でタカヤマン特設サイトに誘導し、その存在を事前認知させておき、会場でタカヤマンに再会させるというシナリオです。
就活生には社員参加型で遊びのわかる企業だな、といったようにオープンで明るい社風、という印象付けにつながったようです。
同様に展示会出展に際し、ブース内にタカヤマンポスターを連続で掲示、来場者を迎えることとなりました。
04CSRパンフレットが思わぬ効果
社会貢献の魂を若手社員の手で
本業の業種的にも環境リサイクルやエコロジーに直接関与すること、積極的な地域活動、社会活動による取組みをきちんとオフィシャルな情報冊子で伝えていきたい、という想いにCSR情報をパンフレット化することとなりました。
しかも各部門の若手社員によるPTを作り、彼ら主導で制作を推進していきます。
同社様の志向性と弊社の提案が、非上場中堅企業でのCSRパンフレットを結実させました。
これまで年度版として、2016年現在で3版作成に携わりました。
営業商談シーンで社員もサプライズ
新規顧客獲得のための商談時は、企業パンフレットに合わせ、このCSRパンフレットを抱き合わせで使用されている状況下のエピソードです。
実際の商談時にCSRパンフレットを見てのユーザーの声で、汚泥処理・産廃処理業でここまでやるか!といった捉えられ方がなされ、ここなら安心だろう、確かな仕事をやってくれるだろう、という設備や技術を超越した安心感・信頼感につながり、受注に一気に近づいた、或いは促進した体験を複数持たれました。
よもやCSRパンフレットがこのような効果をもたらすとは、というサプライズが生まれたようです。
実はここでも業界的先入観を払拭する役割が果たせていると言えます。
05二代目・企業パンフレットと企業Web&事業Web
新生企業パンフレット
初代の企業パンフレットは、CI・VIとコーポレートブランディングを社内外に力強く発信することを目的としましたが、二代目はより発展して定着したコーポレートブランディングに加え、営業ツールとしての実践性を備えたい、というリクエストに対し、何よりも営業チームの商談現場を再現しながら意見を集約していきました。
その結果、ユーザーの最も強いインタレストのカバーエリア、サービス内容、中間処理施設、設備情報を可能な限り詳細に掲載しました。これらを商談時になるべくスピーディーに理解させる直感性を備えるため、フローチャートや作図によって視覚デザイン化しました。
また60年にわたる企業の経年価値のページも設け、横遣い構成でその規模、拡がりが表現でき、企業の社会貢献性を一層高める効果を発揮しています。多様な情報を網羅しつつも、読み手側には優先順位に沿って読み進めることを促しています。
このように「営業マター」と「ブランドマター」の構成を明確に分けることで、ユーザーへのアプローチの在り方、使い方の変化に伴い、初代より一歩発展した実務ツールとして生まれ変わりました。
新生企業Web
新生企業Webにおいては、”CSR活動や企業価値向上への路線。”と明確に定義付け、企業パンフレットのミッションや存在とは位置づけを分けました。
特に後述する新規取引ユーザーへリーチする「オデイ・ジャパン」に事業内容の詳細を譲り、ブランディングマターの情報に集約させたサイト構成です。
このようなことから、「オデイ・ジャパン」サイトと前述の「TAKAYAMAN」サイトを傘下に据え、明確にポジション定義を行い、それらの各ミッションを絞り込むことによって、より専門性と機能性を装備しました。
つまり企業Webサイトは、それらの2サイトの親子関係にあり、母体として理論的根拠となる立場になり、常にファミリーサイトとして相乗効果を発揮することとなります。
「汚泥.jpからオデイ・ジャパンに」新生事業Web
全国展開のターゲットを見据え、従来の「汚泥.JP」の表記を新生「オデイ・ジャパン」として再出発。さらにコンテンツの設定や切り口を全面的に見直し、同社様が強みを発揮できる一括受注の確保を「1工場をまるごと請負・ビル1棟まるごとメンテナンス」「広域展開の店舗をまとめてメンテナンス」などエントリーをTOPページのメインポジションに設置、導線を大幅に強化する戦術をとり、大型一括案件の獲得に事業Webとして新たな路線のマーケティングオートメーション(MA)を展開することとした。また大型案件ユーザーのインタレストである、大型案件の導入実績も同じくTOPからの強い導線を配置し、素早くターゲットユーザーの目に触れるスキームとした。
本番化後、狙い通り、小型やスポット案件の減少、総反響数は減ったが大型一括案件が増加している状況を得ました。
06ユニフォームデザインもそのDNAが脈々と
「魅せる清掃」がイメージを根底から覆す
作業シーンにまで踏み込んだ弊社に事前リサーチから、環境サービス部門、リサイクル部門、そして品質管理等のコントロール部門、現業職の作業シーンや対象が異なることから、その特性を活かし、ユニフォームのデザイン、素材、機能性を設計しました。
もちろんその基本コンセプトは、CI・企業コンセプトとブランディングのDNAを根底に据えています。
清掃作業を感じさせないお洒落なデザイナーズユニフォームの着用により、従業員様の仕事への意識が「誇り」に変わり、従業員様の仕事へのモチベーションの向上を見ることができました。
顧客からも好評価を得ており、従業員様はご自分たちの作業中の行動、姿にまで意識する、いわば作業シーンにおけるご自分たちの存在を新たに見出し、魅せる、見られている清掃を体現できるようになったことも特筆すべきことと言えます。
清掃作業=ユニフォームが汚れる環境、といった先入観を払拭させることができ、それにより、アウトプットまでの選択肢が大幅に広がり、業界イメージを払拭させるような、飲食店を想起させてしまうようなお洒落なデザイン性を実現できました。
各種ブランディングツールのデザイン
事例で紹介した、実際の各Webサイトは以下よりご覧いただけます。新規に別タブで開きます。