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03カタログ《製品/商品》の目的・業種別

カタログ作成のポイント

03カタログ《製品/商品》の目的・業種別

製造業のカタログ

情報構成+検索機能性+プロダクトブランド

製造業の「製品カタログ」は製品数や情報量によってボリュームが異なりますが、前項でも触れた通り、まずは大・中・小カテゴライズと検索機能です。
次に製品は自社開発・販売する製品ですので、その製品名・製品写真・特徴・仕様諸元等で、配布ターゲットやユーザーの属性を見極め、彼らが最も求める情報、言い換えればオーダーを決定する必須要件が漏れなく掲載されているかどうかです。ただしここまで最適化はしたものの、実はまだファクトを並べただけ、機能を高めただけのカタログに過ぎません。ここにはプロダクトブランドやフィロソフィなどは存在しません。
少々一足飛びな言い方をすれば、このことは「仏作って魂入れず」でしょうか。
例えば自社開発製品だけに、開発の産みの苦労や、世に出ても改良を重ねた開発者のエピソードや開発コンセプトを熱く語るコンテンツ。さらに想定導入提案、代表的導入実績、ベンチマーク情報、エビデンス情報など、これらは競合他社との違いを明確にするチャンスです。これらは言い換えれば競合との違い・差別性ですし、もはや立派なプロダクトブランドであり、ここに魂が宿ると考えます。
このようなカタログづくりが商談や取引の成否を握っているとはいいませんが、製品カタログにもユーザーの背中を押す役割を、しっかりと担わせたいものです。
このように機能性、情報構成のファクト=モノと、優位性や差別性の潜在価値を、可視化・言語化したプロダクトブランディングをカタログのエッセンスとして他社カタログとの違いを誰にでも明確に伝えます。

製品カタログ表紙デザイン
インストロンジャパン カンパニーリミテッド 様

材料試験機の分野で世界トップシェアを誇るメーカーの、日本法人オリジナルの製品カタログ。これまでは本国の製品カタログの翻訳版を使用してきたが、日本市場拡張には日本版カタログが必須であると同社が判断、会社概要と製品が一覧できる製品カタログを構想。海外での実績の高さと、日本人ならではのきめ細かいサポート体制を表す、「GLOBAL QUALITY × JAPAN QUALITY」のコピーをうち立て、コーポレートカラーの赤を日の丸イメージに巧みに活かし、日本法人アイデンティティのブランディングデザインを実現した。
外資系企業としてのジャパンフレンドリーな存在感を表現できたブランディングカタログの代表格。

カタログデザイン

法人営業としての目的

製品カタログ活用による法人営業は、その方法がいくつかに分類されます。品目が多く重厚なカタログで、対象ユーザーのオフィスに設置してもらい、必要に応じてオーダーさせる。Webや広告から資料請求によりDM配送する、品目数が限られコンパクトなカタログのためセールスパーソンが日常必携している、また展示会カタログとしてブース内で商談に活かす等々。
これら営業スタイル、カタログを使うシーンの違いによってカタログの仕様やコンテンツが異なるべきだと弊社では考えます。
いずれにしても検索性がよく、情報構成や導線が工夫されて、といった単一的な構成では、もはや激戦の市場を勝ち抜く法人営業カタログとは一概に言えないかもしれません。

製品カタログ
株式会社アローテクノ 様 製品カタログ

金属製品製造における切削・研磨屑の搬送・脱油・廃油処理を一括処理する産業機械メーカーの、”只者ではない”製品カタログ。このカタログの特徴は何と言っても、ワンストップで一元管理できる優れた機能と、生産工場内に合わせカスタマイズできる同社の融通機能を余すところなくコンテンツ化したところ。特に右下画像の見開きページでは、一貫工程を3Dパースデザインを使って再現させる念の入れよう。
さらに初版制作から10年を超えるが、製品の一部仕様変更による差替え程度で、基本デザインやコンテンツは初版そのまま。今見ても全く古さを感じない完成度の高さで、法人営業で益々仕事をしてくれている、これも只者ではない所以だ。

製品カタログ

上下2点の見開きページでは、同社の強みである同社品各種の組み合わせによるシミュレーション提案。設置先のレイアウトに即し、いかようにでも設計・配置できるカスタマイズ性。プロダクトブランディングとしての強みを、20ページ中4ページも費やすこだわり。
他のページは製品情報を主にしているが、総合カタログとしてサマリー情報に徹し、主力製品については、4ページパンフレットを別途作成し、商談にはこの製品カタログと単品製品パンフレットとのコンビネーションで機能させている。

単品パンフレットとの連携で相乗効果

総合カタログで網羅的に紹介されている製品群の中から、1~2品の製品を抜き出して、詳細情報に深く言及させる製品パンフレットとの連携は、大変相乗効果を発揮します。総合カタログ掲載製品の情報全てをカバーするものではないため、主力、売れ筋、新製品等からピックアップして、パンフレットで深く言及するという関連性です。従って場合によって、カタログ本体にポケット加工を施し、主力品のみ単品製品リーフレット(ペラパンフレット)等で収納活用するというのも、ユーザーの迅速な意思決定に一役買うことが十分できるものと考えます。

建設業・建設資材のカタログ

建設会社のカタログと言えば、大手ゼネコンや元受け建設会社というより、独自の多様な建設工法や技術を事業とする、比較的中堅クラスの建設会社が多いと思われます。また建設資材会社の場合は自社開発の建設資材カタログです。
そのターゲットは大手ゼネコン、設計コンサルタント、デベロッパー、また官公庁含めた商談・営業活動に使用します。中長期にわたって地道な商談...というよりは、直接の商談や展示会ではコアな要素を簡潔に説明できることが求められることと、特殊な施工技術などは、入念な技術情報やエビデンスデータと共に、それらをキャッチ―な表現で簡潔に言い表すコピーや、瞬時に全貌を視覚理解させるデザイン性など、機能と感性を交えたカタログ制作が求められます。

企業カタログの表紙デザイン
株式会社プロテックエンジニアリング 様

防災土木工事における技術開発から施工、並びに自社開発資材まで一元調達する建設事業。施工から資材をカタログ化したいというリクエストに、優れた独自技術を有しているのに、単に施工情報・資材情報のカタログでは、その強みを表現することは限定的。強さの秘訣である技術開発力や、どんな防災工事にどんな施工技術で対応できるのか、いわゆるモノとコトの両面にて、ともすれば贅沢にその核心に迫るコンテンツを網羅させた、同社と弊社の渾身の一冊。
A4無線綴じ/84ページ構成

企業カタログデザイン

上画像ページは、約80ページに及ぶカタログの総合インデックスページ。実はこのカタログ会社案内を兼ねている。冒頭16ページにわたって企業概要、代表メッセージ、企業理念、ビジネスモデルのコンテンツに割く。4カテゴリーある事業・製品情報への導線は、一見写真に見える山間部のイメージに、4色に色分けした付箋表記に関連付けして誘導するが、このビジュアルは何と!CGモデリングによるバーチャルシミュレーション。左下にはがけ崩れあり、右サイドは積雪のり面あり、雪崩ありなどで、同社の事業領域をフルキャストでオールインワン再現を実現した。
下画像では、緑カテゴリー「落石対策」、オレンジカテゴリー「崩壊土砂対策」の扉ページ、製品・工法ページを、カタログコンテンツからピックアップして掲載した。
この各扉ページはカテゴリーインデックスとなるが、おわかりの通り、CGモデリングのクローズアップのカット。まるでリアルな写真を彷彿とさせるくらい、徹底的にこだわりぬいた完全オリジナルの逸品!
同社の独自性・差別性あるビジネスモデルを表すに相応しい、この機能美のカタログのプレゼンスは、プロダクトブランディングの極みとも言え、カタログと会社案内のハイブリッド性は、弊社の提唱するブランディングとCI・企業コンセプト+製品・資材ファクト情報が一体化した代表格だ。

カタログデザイン
カタログデザイン
カタログデザイン
カタログデザイン

商社のカタログ

商品カタログと言えどもブランディング

商社はカタログを最も多頻度に、多種類に使用する業種とも言えます。メーカーや取扱いベンダーのカタログと別に、自社独自カタログがありますが、製造業と異なり自社製品ではないため、複数社の製品から選択し、それを自社仕様に集約したカタログが一般的でしょう。従って意外と自社オリジナルカタログを作成することは多くはなく、それだけにメーカーから取り寄せた仕様情報、写真やCAD図のみの羅列になってしまいがちで、自社取扱い品の”器”をとりまとめたものとなりがち。写真は刷りものをスキャン、などと言うことも珍しいことではありません。
これでは独自の特徴ある自社カタログとは言い難いものです。
逆に自社品のみでしか提案しない製造業とは違い、ユーザーの要求に複数社の製品を組合せ、カスタマイズした導入提案ができるのが商社の強みであり売りですから、商社として、メーカーカタログには無い導入展開のシミュレーション、複数社品のモデル提案など商社ならではのコンテンツです。 そこでユーザーの関心を喚起し実商談の機会を創出します。いわゆるモノだけでなくコトに寄ったカタログ作成が、商社ならではの技であり、ブランディングのエッセンスを込めたカタログづくりとなります。

カタログデザイン
東海澱粉株式会社 様 商品カタログ

食材や食品原料を調達する食料品専門商社の、展示会向けカタログとしてのオーダー。食品加工や調理を直接行う事業ではないが、自社製品を使ってどんな料理に展開できるのか、メニューレシピと調理された料理で、あえて一足飛びに表現した。あたかも料理メニューと見間違ってしまうほど。食品流通業、食品問屋、食品量販店、レストランチェーン等が集う展示会にチャレンジする冒険心溢れるするカタログと言え、自社の潜在する価値観を視覚化したブランディングデザインだ。
ちなみに写真掲載されている料理は、レンタルフォトではなく、このカタログ用にレストランや料亭で調理したものを撮影するオリジナルへのこだわりよう。とりあえずのイメージづくりではない、その本格派のスピリットが一冊に凝縮されている。
A4/32ページ構成

カタログデザイン

アパレル・ファッションカタログ

オムニチャネルの軸となるカタログの存在

アパレル会社、ファッション系カタログでのユーザーリーチは、登録ユーザーへのDMが比較的多いと思われますが、モデル起用による写真の美しさや演出、魅力あるデザイン性でブランドバリューを高め、利用・閲覧者の夢を喚起、現物を見てみたい、欲しいモチベーションを高める、という効果を狙います。その結果直接実店舗への誘導を図る。またユーザーによってはそこからECサイトに訪問し購入へ進むケース、一方でブランディングWebサイトにアクセスし、より詳細情報にアクセス、そこから実店舗へと導き試着・購入へとコンバージョンさせる。
このようにECサイトと実店舗との購入チャネルを複数持ち、カタログをその基軸に据える、いわゆるクロスオーバーするオムニチャネルの展開がプロモーションの成否を左右します。

カタログ
株式会社セルフィット 様

大阪・京都・名古屋で写真スタジオ事業を展開する同社だが、過去5年にわたって袴レンタルを主力事業のひとつに育て上げ、独自のビジネスモデルで業容を拡大してきた。その事業の基軸になるのが袴レンタルカタログ。このカタログに同業他社とは大きく一線を画す独自のコンセプト設計とユーザーへのリーチ手段をとってきた。それが奏功し5年連続の拡張を遂げた。その中核をなすのがDM顧客データと、プロを使用しないユーザーモデルの起用だ。まさに独自路線のカタログ戦略たる所以だ。
A5/64ページ構成

カタログ
ファッション雑誌のようなお洒落なカタログ

巻頭のフォト(上ページ2点)は雑誌グラビアのよう。「私の、大切な一日。」をイメージさせるコピーで、まさに卒業式その日の一日を追うショットから入る。これがウリウリカタログではない証。まずは憧れを誘い、読者はそこにその日の自分を重ね合わせる。
メインのカタログ情報に入る前には、袴レンタルに寄せる同社のコンセプトを、じっくりと語る。余裕さえ感じてしまう記事広告風コンテンツだ。
圧巻は、登場している女性が全て同社スタジオを利用したユーザーとくるから驚き。プロやタレントは一切使わない。読者は日常感で着てみたい気分が高揚し、思わず問合せへ...
DMカタログから実店舗へ誘客するオムニスタイルのメディア戦略だ。

ファッションカタログデザイン
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ファッションカタログデザイン
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